天満宮の梅紋

きもの紋入れまつもとです

 寒い冬もあとわずか。金沢でも神社や公園に梅の花が咲き、春めいてきましたよ。兼六園の梅林にも20種200本の梅が花を咲かせています。

菅原道真が愛した梅の花

菅原道真と言えば「学問の神様」とされています。その道真を祀っている神社には「梅紋」が神紋として用いられています。

 京都で、学問の家系である菅原家に生まれた道真は、中国思想などの、漢学についての勉強に力を入れて育てられ、18歳には文章生に合格。その後、33歳で学んできた漢学専門の「文章博士」になり、菅原家が、代々継続してきた私塾の経営や、宇多天皇の勧めで政治家としても活躍します。

 当時、道真の他に、文学と政治を両立するものはおらず、あまりにも秀才であったため貴族に嫉妬されてしまいます。

そのままいくと、道真が天皇の座を取るのではと考えた当時の醍醐天皇は、道真を太宰府の役人に任命し、左遷させてしまいます。これが道真と太宰府の接点の始まりです。

 その折、梅の花をこよなく愛した道真は、京の都で「東風吹かば 匂いをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」という歌を詠み、道真が亡くなると、その梅が一夜にして、京から太宰府まで飛来し、根を下ろしたと言われています。これが「飛び梅伝説」です。

 道真は、子供の頃からも、梅にまつわる和歌を詠んだと言われています。

それほど梅の花を愛していたため、天神様=菅原道真=梅紋となったようです。

福岡・太宰府天満宮 「梅の花」

東京・湯島天神 「梅鉢」

日本全国の天満宮の総本社である、京都・北野天満宮 「星梅鉢」

前の記事

家紋 蔦

次の記事

職人か芸術家か