太極図
金沢市 きもの紋入れまつもとです
白と黒の勾玉が組み合わさったようなこの図、よく目にしますね。開運グッズにも使われています。家紋ではありません。
正式には「太陰太極図」や「陰陽太極図」と呼ばれます。風水の考え方の原点ともいえる重要な意味を持つ図です。また、東洋医学(中医学・漢方医学含む)の基本概念を表しています。
陰と陽のバランス
太極図は「陰と陽のバランス」を表しています。
白色が「陽」、黒色が「陰」。天地万物あらゆるものは陰と陽のバランスによって成り立っているという意味です。
「陰」は内に蓄えた静かなエネルギー。「陽」は外に放出される動的なエネルギー。
「陽」の活発なエネルギーの方がポジティブな感じで良いと感じますが、頑張りすぎると過労で倒れてしまいます。適度な休憩、静のエネルギー「陰」が必要ですね。「陰」と聞くとネガティブなイメージを持ってしまいがちですが、そうではありません。
太極図では、陰と陽が真ん中で2等分されているのではなく、陰が強くなるとやがて陽へ、陽が強くなるとやがて陰へ変化していくことを表しています。
黒色の中には小さな白い円、白色の中には小さな黒い円。「100%陰」「100%陽」という状態は無いという事ですね。
我々、人の体調や気持ちも、このようにバランス良くコントロールできれば良いのでしょうね。私は「陽」のポジティブに走り過ぎ、気づかない間に心身が疲れ、調子を崩してしまったという経験があります。
仏陀の考え方
最後は横道にそれますが、大切な事だと感じます。
「仏陀」の教えです。陰でも陽でもない「ニュートラルな心」を持つ。中庸と表現すれば良いのでしょうか。それが「心の基本」だそうです。
「陰」と「陽」しかない日常はかなり疲れます。楽しんだかと思えば、ムカッとして腹を立て、舞い上がったり、凹んだり。まるで反復横跳びをしているようです。
ネガティブな気持ちになることがありますが、いきなりネガティブからポジティブに持って行こうとするのは間違いで、ニュートラルからポジティブに向かうことが無理のないやり方と教えられています。
いちいち物事に反応して疲れないように「ニュートラルな心」を持ちたいですね。
今日の一曲。
思秋期~薬師丸ひろ子