幻の和菓子
きもの紋入れまつもとです
モノトーンな雰囲気を持っていた金沢の兼六園ですが、春の訪れを知らせるかのように梅の花が咲き始める季節です。
着物を着て、梅林の散策。楽しみですね。
春の風物詩
桃の節句、ひな祭りの時期になると、デパートやお菓子屋さん、スーパー、コンビニまで、ひな祭りのお菓子が華やかに並べられている光景を目にします。
菱餅やひなあられ、本来、ひな祭りとは直接関係はなかったようですが、桜餅も雛菓子として扱われています。
金沢にはお馴染みであり、ひな祭りには欠かせない幻の和菓子があります。
「金花糖」です。
ひな祭り限定の和菓子で、バスケットに「鯛」「蛤」「とうもろこし」「松茸」「果物」「水鳥」などの縁起の良いものをかたどった砂糖菓子が詰められています。
現在、金花糖の職人は全国でも東京、富山と金沢に数人しかおらず、全国では「幻の駄菓子」と呼ばれています。
元々、お殿様に献上するお菓子で、金花糖を作るための道具である「お鍋」は高岡銅器の鋳造技術を、桜の木から作られる「割り型」には井波彫刻の技術などが使われています。
今もその技術や道具が引き継がれているのは金沢ならではの和菓子文化の深さだと感じられます。